はじめまして
皆さん、こんにちは。
私は塩川香世と言います。
一九五九年三月九日、亥(い)年生まれの五十八歳です。
私はどこにでもいる普通の平凡な女性です。
そして、普通で平凡だからよかったとつくづく思っています。それというのも、私に何かひとつでも秀(ひい)でたものが備わっていれば、今、私が心に感じ心に見えている道を真っ直ぐに突き進んでいくことは、
おそらく甚(はなは)だ困難だったと思うからです。それほど、これから語らせていただく内容は特異な内容だと私は思っています。
目に見えて耳に聞こえる中に今、存在している私達にとって、本当のこととは何か、何が本当の喜びであり幸せであるのかを自分の心で選び取っていく難しさがあることを、最初に断っておきたいと思います。
ところで、今は、どのようなことも、インターネットで検索をすれば、様々な情報を得ることができる時代です。
居ながらにして、様々な情報を入手できる利便性や楽しみを共有できる時代です。
その一方で、それらがもたらす弊害(へいがい)も、多方面にわたって起きていることは否定できませんが、 パソコンやケータイ、 スマートフォンといわれる分野は、これからもどんどんと私達の日常生活の中に入ってくるでしょう。
そうなってくれば、その波に取り残されるかのように見える人達は、あたかも社会からドロップアウトしていくように思われますが、果たしてそれはどうなのでしょうか。
その時々の時代の波に乗り、それをうまく活かしていく人達の人生は、本当に幸せで喜びで豊かな人生なのでしょうか。
それで、私は、ひとつここで提案させていただきたいことがあります。それは、今、あなたの周りに氾濫する雑多な情報を、少し横に置いておいて、あなた自身が、あなたに聞いてみる、あなたの心を覗(のぞ)いてみる、そのような静かで贅沢(ぜいたく)な時間と空間を、毎日の生活の中で少しずつ作ってみませんかという提案なんです。
ケータイやスマートフォンが手放せない、パソコンがなければ一日が退屈、今は、それが当たり前の時代なのかもしれません。当たり前と笑って済ませている間はまだいいけれど、中には、それらを手放せないという状態が中毒状態にまでなって、楽しむどころか実際には悩み苦しんでいる人達も多いのではないでしょうか。
だからこそ、そういうものは程々にして、もっと、自分と真正面から向き合う時間が必要なのではないかと、私は、そう感じています。
あなたも、何にも頼らずに、ただゆったりとして、自分の心に感じるもの、響いてくるものに思いを傾けてみるということをやってみませんか。
振り返ってみると、あなたの毎日は、目の前のことだけを追いかける毎日ではありませんか。
あなたは、自分を大切にしていますか。
自分を大切にするとはどういうことなのでしょうか。分かっていますか。本当は分かっていないから、自分のことを大切にしているようで、していない人が多いと私は思っています。
しかし、私達人間は、本当の意味で、自分を大切にしていかなければならない時をすでに迎えているんです。これからますますそういう促しをみんな受けていくだろうと思っています。
自分と真正面からしっかりと向かい合わなければならない時が、遠からずやってくると、私は感じています。