(赤字は読者に選ばれた「私のワンフレーズ」の個所です。) |
この本を手にしていただいて、ありがとう、大変嬉しいです。長い長い時を経て、ようやくお会いできました。シナリオ通りとはいえ、幸せです。
どうぞ、まず、生まれてきたことを喜んでください。お母さんの温もりを心で感じてください。そして、生きる本当の意味を知って自分の人生を全うしてください。
「あなた方は今、意識の流れを感じていますか。すべての意識はその流れの中にあります」と、このように申しましても、一体意識の流れとは何なのか、すべての意識とはどういうことなのか、そして、流れの中にあるとはと、最初から、あなた方の頭の中には、疑問符が出てくるでしょう。
そもそも、これから私がお伝えしようとする内容は、過去、どの文献にも記されていません。いまだかつて真実に出会えた人間は、いないからです。確かに、人間は、過去より真実を求めてきました。しかし、実際は、誰一人として、真実というものを知らずに、分らずに死んでいきました。従って、本当はこれまでに救われた人などいないのです。神にも仏にも宇宙のパワーにも、私達を救う力など全くありません。私達自身が、真実に目覚めない限り、私達は救われないのです。実は、そのことを、はっきりと伝えるのが、意識の流れというものです。そして、私は、私達はみんなその流れの中にありますということを知っていただきたいのです。
そこで、話の中心は、一体真実とは何か、私達人間が本当に真実に目覚める時がやってくるのかということになってくるのですが、ここでひとつだけポイントとして、押さえておいていただきたいことがあります。
それは、真実の世界は、人間の頭では計り知れない世界だということです。本当のことは、あなたの頭ではなくて、あなたの心で分かるものであり、そして、あなたの心でしか分からないものだということを、私は最初に断っておきます。
では、人間の頭では絶対に分らないという真実の世界を知るには、どうすればいいのでしょうか。それを、これから、私は、順を追って語っていきたいと思います。
私は一人でも多くの方に真実を伝えるため、初めてこの地球に肉を持ちました。セミナーとホームページ(http://www13.ocn.ne.jp/~utamate/)を通して約20年の間、真実を伝え続けてきました。その甲斐あって、ようやくその真実に目覚めた方が、まず一人現れました。そして、この方を初めとして多くの方々と250年後、アメリカの地にて肉を持ち、今世で学んだものを繋いでいくシナリオが次第に明らかになってきました。私達は今、最高に幸せです。現在の私達にとって、生も死も、ただありがとう、幸せ、喜びです。人生は苦ではなく喜びだということです。
私がお伝えしたい真実とは、「私達人間は肉ではありません。本当の姿は意識であって永遠に存在するものです」ということです。まさにコペルニクス的転回です。肉を本物としてきた人類は、その時からずっと間違ってきました。今も間違っています。その歴史を見れば明々白々です。平和を叫び、幸せを願い、祈り続けてきた現実はどうだったでしょうか。いまだに無知とエゴと欲にまみれ、真実の世界を知らずに意識の流れに逆らって生きている人類は、これからも本当の平和とか、幸せ、喜びなど分からぬまま、地獄から出て地獄に帰る転生を限りなく繰り返していくことでしょう。
あなたは意識の流れを知らないまま死んでしまってもいいのでしょうか。私はあなたが真実の世界を知って、本当の自分に出会い、本当の人生を生きていっていただきたいと願っています。
私は若い頃からずっと私自身に次のような事柄について問うてきました。
目に見える世界と目に見えない世界との間は一体どうなっているのか。
私はどこから来てどこへ行くのか。
私はなぜ生まれてきたのか、どうして今ここにいるのか。
母親とは一体私にとってどんな存在なんだろうか。
私とは一体何者だろうか。死ぬまでに一度でいいから本当の私に会いたい。
私が色々のことで苦しんだり、悩んだりするのはどうしてか。
今のまま精一杯生きていけばいいのか。何か間違っているのではないか。
神仏というものは本当に存在するのか。本当に私を助け守ってくれるのか。
このまま死んでいってもいいのか。死後の世界はあるのか。天国地獄は本当にあるのか。
セミナーを閉じるに当たって、私は私自身に問うてきた事柄を明らかにしながら、真実の世界、意識の流れを、はっきりと書き残しておきたいという思いが強くなってきました。そこで真実にいち早く目覚められた塩川香世さんに私の思いを伝えたところ、「はい」と二つ返事で引き受けてくださいました。
彼女が、私に心を合わせながら書き綴ってくれたものが、2004年発刊の「意識の流れ ― アルバートとともに ―」でした。
そして、この度、私は彼女に、その内容を項目ごとに編集していただきました。さらに、私のホームページ上に、「宇宙の風(宇宙からのメッセージ)」というタイトルで掲載してきました一部分を追加させていただいています。
こうして、本書は、より充実した内容に仕上がり、装いも新たに出版する運びとなりました。
私達は、「私はあなた、あなたは私」という意識の世界の真実、そして、その喜びを、このような形で残すことができたことが、ただただ喜びです。私達は250年後の出会いを、ただただ喜びで待つ仲間です。ともに同じ方向を見つめ、ともに歩いていく喜び、幸せを、あなたもその心で感じていってくださることを私達は待っています。いつまでも待っています。
2010年4月 田池留吉(1926年生)
※ 本書には、「肉」という言葉が数多く出てきます。
「肉」とは、肉体を含む、形を本物とする思いを言います。
「肉の世界」とは、あなたの五官を通して感じる形の世界のことを言います。簡単に言えば、目に見えて耳に聞こえる世界です。「肉のあなた」とは、その世界に生きていると思っているあなたのことを指しています。
「肉の世界」は、目に見え、耳に聞こえ、形があるから実感があります。しかし、実は目に見えない、耳にも聞こえない、形もないけれど、あなたの心で感じられる世界があるのです。私は、その世界のことを「意識、波動の世界」と伝えています。言うまでもなく、あなたが生まれてこれまで知ってこられた世界は「肉の世界」です。例えば、あなたは、鏡に映る自分の姿を自分だと思っているでしょう。また、目に見える世界を本物の世界だと思ってきたからこそ、そこに喜びと幸せを求め続けてこられたのではないでしょうか。つまり、「肉のあなた」ばかりを見つめてこられ、「意識のあなた」の存在を知らないでこられたのが、今現在のあなたなのです。だから、今の時点では、「意識のあなた」が本物で、「肉のあなた」はそうではないというのは、なかなかストレートにあなたの心の中に入ってこないのは当たり前です。今は「肉のあなた」と「意識のあなた」を抱えていると、どこか頭の隅っこにでも入れておいてくだされば結構です。そうしながら、本書を読み進めていってくださればと思います。